護柔一のメッセージ・観劇のご案内

護柔一のメッセージ・観劇のご案内
 

昨年は、郷土川崎市民劇(5月)・かわさき演劇まつり(12月)と、京浜協同劇団独自の本公演はありませんでした。

川崎市文化財団との共催で多くの新たな演劇人との出会いがありました。

この間、8月には京浜協同劇団と共に歩む文化の仲間と一緒にリーディング「空の村号」をスペース京浜で上演。福島の被災地に思いを重ねた篠原久美子さんの作品でした。

「人のあかし」は2012年の秋に初演。撫順の奇蹟を受け継ぐ会・神奈川支部の協力で多くの観客に感動の舞台を届けることが出来ました。

中国撫順からも、お祝いの花束が贈られてとても驚いたことを思い出します。

再演へのキッカケは、土屋さんが暮らした現地山形での公演を企画する話が持ち上がり、山形県出身の護柔の里帰り公演をなどと言われすっかりその気になったりしましたが、現在 の時点ではちょっと難しそうです。(残念・涙)

そんな話があってそれなら横浜でも上演したい、初演を観られなかった方々にも。と決定しました。

昨年末の機密保護法強行採決や憲法9条を改悪して国防軍をつくり集団的自衛権の拡大解釈で、戦争ができる国にしようとする安倍政権。

年末の靖国参拝で世界から非難を浴びているこの国の動きに、危機感を覚えたことも大きな要因でした。

ドラマは山形県の貧農に生まれた渡部正一が出征した満州で憲兵となり12年間極悪非道の限りを尽くします。

戦後五年間シベリアに抑留、更に六年間、中国撫順戦犯管理所に収容され、自分の罪業を全て告白し認罪し死刑を覚悟。

中国政府の裁きは果たして?言い渡された判決は起訴免除。四半世紀ぶりに故郷山形に帰って来ます。

その後、悔悟・謝罪・そして証言活動に半生を捧げ、2001年91歳で亡くなりました。

元憲兵の渡部の生き方を舞台化することは私たちの平和へのメッセージになればと願っています。

虫も殺さぬ優しい青年が戦場で鬼になり、再び鬼から人間に戻るこの作品は、加害者の立場からこの国の本当の歴史を見つめています。

今だからこそ、再び上演することが演劇に携わる私たちの使命と感じながら、日々の稽古に励んでいます。

脚本和田庸子が新たに加筆し、配役も新人の参加でリニューアル(?)しました。私はまた渡部の役。

東北の方言を活かしてこの大きな役に再び挑むことに心を震わせています。

(台詞の覚えが滅法衰えちゃったもんで・・・)「人のあかし2014」の上演が、歴史の真実を一人でも多くの人に知って頂き「鬼にはなるな」と言い残して亡くなった土屋芳雄さんの思いを受け継ぐことにつながればと願っています。

早めのご予約をお待ちしています。

チケット専用電話:090ー1205ー4076

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