クレジットカードで買い物をするとき、「分割払い」と「リボ払い」という選択肢が出てきますよね。どちらも支払いを後回しにできる便利な仕組みですが、実はまったく違う性質を持っています。ここでは、それぞれの特徴と違いをできるだけわかりやすく整理してみます。

分割払いの仕組み

分割払いは、購入した商品の代金を何回かに分けて払う方法です。例えば10万円の商品を5回払いにすれば、毎月2万円ずつ返していく形になります。回数は自分で決められて、3回、6回、12回といった選択肢から選ぶのが一般的でしょう。

ポイントは、支払い回数が最初に決まっていることです。5回払いなら5カ月で完済、10回払いなら10カ月で完済と、ゴールがはっきりしています。毎月の支払額も最初から決まっているので、家計の見通しが立てやすいんですよね。

カード会社でも分割払いのシミュレーションができるようになっているので、使う前に見ておくと安心できます。

リボ払いの仕組み

一方、リボ払いは「毎月の支払額を一定にする」仕組みです。例えば月々1万円と設定すれば、何を買っても支払いは毎月1万円。使った金額がどれだけ増えても、月の支払いは変わりません。

ただし、ここに大きな落とし穴があります。支払額が一定ということは、たくさん使えば使うほど支払い期間が延びるということ。10万円使っても50万円使っても月1万円ずつ払うわけですから、完済までの道のりがどんどん遠くなっていきます。しかも、その間ずっと手数料(金利)がかかり続けるんです。

2つの違いを表で比較

項目 分割払い リボ払い
支払い回数 購入時に決める(3回、6回など) 利用残高に応じて変動
月々の支払額 購入金額÷回数で決まる あらかじめ設定した一定額
完済時期 最初から分かる 使い続けると見えなくなる
手数料 購入金額と回数で決まる 残高が減るまでかかり続ける

どちらが危ないの?

正直に言うと、リボ払いの方がリスクは高いと感じます。理由は簡単で、支払いが終わらない状態に陥りやすいから。

リボ払いの怖さ

リボ払いは毎月の負担が軽く見えるので、ついつい使いすぎてしまいがちです。月1万円なら払えると思って買い物を続けると、気づいたときには残高が30万円、50万円と膨らんでいることも。そして、その残高に対して年率15%前後の手数料がかかり続けます。

例えば30万円の残高に対して月1万円ずつ返済する場合、手数料込みだと完済まで3年以上かかることもあります。その間に支払う手数料の総額は、元の買い物代金の2割、3割になることだってあるんです。

分割払いのリスク

分割払いも手数料はかかりますが、回数が決まっているぶん「いつまでに終わる」という見通しが立ちます。追加で買い物をしない限り、残高が膨らむこともありません。

ただし、短期間に何度も分割払いを利用すると、毎月の支払いが重なって家計を圧迫する可能性はあります。「今月は3つの分割払いが重なって苦しい」といった状況には注意が要るでしょう。

実際の支払いシミュレーション

10万円の商品を購入した場合で、具体的に比べてみましょう。手数料は年率15%と仮定します。

分割払い(10回)の場合

  • 毎月の支払額:約10,750円
  • 支払い期間:10カ月
  • 手数料総額:約7,500円
  • 支払い総額:約107,500円

リボ払い(月5,000円設定)の場合

  • 毎月の支払額:5,000円
  • 支払い期間:約24カ月
  • 手数料総額:約16,000円
  • 支払い総額:約116,000円

同じ10万円の買い物でも、リボ払いの方が手数料が倍以上かかり、期間も2倍以上長くなります。月々の負担は軽く見えますが、トータルで見ると明らかに損をしているわけです。

使い分けるならこんな感じ

とはいえ、高額な買い物をするときに一括では厳しい場面もあるでしょう。そんなときの考え方を整理しておきます。

分割払いを選ぶべきとき

家電製品や家具など、まとまった金額の買い物をするときは分割払いの方が安心です。「この商品を何カ月で返し終える」というゴールが見えるので、計画的に返済できます。できるだけ回数を少なくすれば、手数料も抑えられるでしょう。

リボ払いは基本的に避けたい

リボ払いは便利に見えて、実は負債が見えにくくなる仕組みです。どうしても使う場合でも、「今月だけ」と決めて、翌月には設定を解除するくらいの慎重さが欲しいところ。常時リボ払いにしておくのは、リスク回避を最優先に考えたいなら避けるべきです。

それと、カードによっては勝手にリボ払いになることがあります。「自動リボ払い」のような設定になっていると勝手にリボ払いになってしまうことがあるので、カードを使う際の支払い方式には気を付けましょう。
参考:クレジットカードを利用したら、知らぬ間にリボ払いになっていた(消費者トラブル解説集)_国民生活センター

一番良いのは一括払い

当たり前の話ですが、一括で払えるなら一括が一番です。手数料はゼロですし、支払い管理の手間もかかりません。「ボーナス払い」という選択肢もありますが、これも手数料がかからない場合が多いので、計画的に使えば有効でしょう。

まず知っておくべきこと

分割払いもリボ払いも、結局は「お金を借りている」のと同じです。カードローン会社やクレジットカード会社が一時的に立て替えてくれて、それを少しずつ返しているだけ。そして、その借金には利息(手数料)がついてきます。

作るカードや使い方がどちらであっても、分割払いもリボ払いも借りているのと同じです。使ったカードがカードローンであるか、クレジットカードであるかは、ここでは大きな違いはありません。

自分の返済能力を把握する

毎月いくらまでなら無理なく返せるのか、自分の収支をしっかり把握しておくことが大切です。「月1万円なら大丈夫」と思っていても、複数の支払いが重なれば簡単に家計は傾きます。

明細は必ずチェックする

クレジットカードの明細は、面倒でも毎月確認しましょう。今どれくらい残高があるのか、何に使ったのか、いつ完済するのか。これを把握していないと、気づかないうちに借金が膨らんでいきます。

分割払いとリボ払いは似ているようで、性質がまったく違います。どちらも手数料がかかる点は同じですが、リボ払いの方が圧倒的に危険だと私は思います。できれば一括払い、難しければ短期の分割払い、リボ払いはできる限り避ける。この順番で考えておくと、無用な借金を抱えずに済むはずです。

カードローンの返済方式も知っておこう

クレジットカードのリボ払いと混同されやすいのが、カードローンの返済方式です。どちらも毎月一定額を返していく見た目は似ていますが、そもそもカードローンは「現金を借りるサービス」なので、買い物の後払いであるリボ払いとは出発点が違います。

ただ、返済の仕組みは共通している部分も多く、同じような落とし穴にはまりやすいんですよね。

元利定額返済の仕組み

カードローンで広く使われているのが「元利定額返済方式」です。毎月の返済額はあらかじめ決まっていますが、その内訳をよく見ると、大半が利息の支払いで、元金の返済に充てられる分はごくわずかだったりします。

例えば残高50万円、月々1万円返済、金利が年率18%だとすると、1カ月分の利息だけで約7,500円かかります。つまり1万円払っても元金は2,500円しか減らない計算です。

月々の返済額 うち利息分 うち元金返済分
10,000円 約7,500円 約2,500円

この構造はリボ払いとまったく同じです。残高が大きいうちは利息の割合が高く、元金がなかなか減りません。毎月きちんと返しているつもりでも、完済までの道のりは想像以上に長くなりがちです。

この方式を採用しているカードローンで有名なのがアイフルです。アイフルはクレジットカードではなくカードローンですが、返済はリボ払いと同じ構造と言えます。

気をつけたいリスク

カードローンは手軽にATMから借りられるぶん、「少しだけ」「今月だけ」という感覚で借り増しを繰り返しやすい面があります。残高が減る前にまた借りると、利息がかかる元本が増えるので、返済はさらに長引きます。

特に注意したいのは、最低返済額だけを払い続けること。それだけでは元金がほとんど減らないまま月日が過ぎ、最終的に支払う利息の合計が元本を上回ることもあります。もし利用するなら、月々の返済額を最低額より多く設定する、もしくはまとまった金額が入ったタイミングで繰り上げ返済をする、といった工夫が現実的でしょう。

リボ払いと同様に「便利さの裏にコストがある」という点は、頭に入れておきたいですね。