借金を抱えながら貯金も並行して進めようとする考え方は、一見バランスが取れているように感じられます。しかし実際には、この方法は経済的に非常に不利な選択となります。

カードローンやリボ払いなどの高金利の借入がある場合、貯金に回すお金があるなら返済を優先した方が、最終的に手元に残る金額が大きくなります。

利息の負担が増え続ける仕組み

借金には利息がかかり続けるため、返済期間が長引くほど総支払額が膨らみます。たとえばカードローンの金利は年18%、クレジットカードのリボ払いは年14.6%程度が一般的です。

一方で、普通預金の金利は0.001%程度しかありません。つまり、貯金で得られる利息よりも、借金で発生する利息の方が圧倒的に高額になります。

金融庁の相談事例でも、返済能力を慎重に検討し無理のない利用が求められています。利息負担を軽視すると、元金がなかなか減らず返済が長期化する悪循環に陥ります。

具体的な金額シミュレーション

80万円の借金(金利18%)があるケースで、毎月2万円ずつ返済と貯金を並行する場合と、4万円をすべて返済に充てる場合を比較してみます。

方法 完済期間 総支払額 利息負担
返済2万円+貯金2万円 約62ヶ月 約123万円 約43万円
返済4万円(貯金なし) 約24ヶ月 約96万円 約16万円

この比較から、同時進行では利息負担が27万円も多くなることがわかります。返済を優先すれば早期に完済でき、その後は毎月4万円を自由に貯金できるようになります。結果として、2年後には借金がゼロになり、その後の貯金ペースも加速します。

効率的にお金を貯める3つの方法

借金がある状態で効率的にお金を貯めるには、まず返済を優先することが鉄則です。

ただし、返済方法の見直しや支出の管理次第で、より早く借金を完済し、貯蓄できる状態を作ることができます。無理のない範囲で計画的に取り組むことが重要です。

返済を優先して早期完済を目指す

高金利の借入がある場合は、貯金よりも返済を最優先にしましょう。毎月の返済額を増やせば元金が早く減り、支払う利息も減少します。完済後は返済に充てていた金額をそのまま貯金に回せるため、結果的に貯蓄ペースが上がります。

  • カードローンやリボ払いは金利が高いため、真っ先に完済を目指す
  • 住宅ローンなど低金利で長期の借入は、並行して貯金を検討してもよい
  • 毎月の収支を見直し、返済に回せる金額を最大化する

繰り上げ返済と借り換えの活用

ボーナスや臨時収入があった際には、繰り上げ返済を活用すると効果的です。繰り上げ返済によって元金が減れば、それ以降に発生する利息も減少します。また、複数の借入がある場合は、低金利のローンに借り換えることで毎月の利息負担を軽減できます。

日本貸金業協会の相談窓口では、返済に関する相談を無料で受け付けています。返済計画に不安がある方は、専門家に相談するのも一つの方法です。

支出を見直して貯蓄の仕組みを作る

収入を増やすのが難しい場合でも、支出を削減すれば返済や貯金に回せる金額を増やせます。まずは固定費と変動費を見直し、無駄な支出を洗い出しましょう。家計簿をつけることで、自分が何にお金を使っているのかが明確になります。

  • スマホプランの見直しや不要なサブスクの解約で固定費を削減
  • コンビニでの買い物や外食を減らし、自炊の回数を増やす
  • 光熱費の節約や日用品のまとめ買いで変動費をコントロール

支出を抑えて浮いたお金は、すぐに返済に充てることが大切です。完済後は、その習慣を活かして自動積立などの仕組みを作ると、無理なく貯金を続けられます。借金を抱えている間は返済最優先、完済後は貯蓄へとステップを踏むことが、最も効率的なお金の管理方法です。